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PBRって何?
PBRは、1株あたりの純資産と株価の関係を見る指標です。PERが利益に注目するのに対し、PBRは資産から負債を差し引いた帳簿上の資本に注目します。このページでは計算方法と注意点を整理します。
執筆者:りょう先生
最終更新日:2026年10月31日
まずは会話でつかもう

イチゴくん
PBRが0.8倍なら、会社を清算すれば株価より多く戻るの?

りょう先生
そうとは限らないよ。BPSは会計上の数字で、売却額や清算費用で実際に残る財産は変わるんだ。

ピーチちゃん
1倍未満という数字だけでは、お買い得か決められないんだね。
この記事でわかること
- 1PBRは株価が1株当たり純資産(BPS)の何倍かを示す
- 2PBR1倍は株価とBPSが同じ水準で、清算時の受取額を保証しない
- 3資産の中身、収益性、財務や将来の見通しも確認する
Visual guide
EPS・PER・PBRの関係
利益を見るEPS・PERと、純資産を見るPBRの計算式を整理します。
EPS
1株あたり利益
純利益 ÷ 期中平均株式数
見るポイント:利益の大きさ
PER
利益に対する株価
株価 ÷ EPS
見るポイント:利益の何倍か
PBR
純資産に対する株価
株価 ÷ BPS
見るポイント:1株あたり純資産の何倍か
EPSは簡略化した式です。実際は普通株主に帰属する利益や自己株式などの計算条件を決算資料で確認します。
利益:EPS
株価と利益:PER
株価と純資産:PBR
PBRとBPSを計算する
PBR(株価純資産倍率)は株価が1株当たり純資産であるBPSの何倍かを示します。PBR=株価÷BPS。株価1,200円、BPS1,000円なら1,200÷1,000=1.2倍です。将来の利益や株価を保証する指標ではありません。BPSは普通株主に帰属する純資産を1株当たりに換算した指標です。純資産は会計上、総資産から負債を差し引いたものですが、連結の純資産には非支配株主持分など親会社の普通株主に帰属しない部分も含まれます。
架空のストロベリー食品では総資産100億円−負債40億円=純資産60億円。非支配株主持分や自己株式などの調整がなく、株式数1,000万株と仮定するとBPSは600円、株価1,200円ならPBRは2倍です。実際は会計基準や株式数などの計算条件を確認します。
考えてみよう
PBRの低い会社は必ず割安?
架空の3社はBPS1,000円。収益性は説明用の仮定で、購入を勧めるものではありません。
A社
株価1,200円 ÷ BPS1,000円=1.2倍
一定の利益が続いているという仮定。将来も続くか確認
B社
株価800円 ÷ BPS1,000円=0.8倍
利益率が低く将来の収益に不安があるという仮定。資産や借入を確認
C社
株価3,000円 ÷ BPS1,000円=3倍
高い収益性が続くと期待される仮定。期待どおりになる保証はない
B社が必ず割高、A社が必ず優良という意味ではありません。同じ0.8倍でも、現金と設備の構成や借入金、設備の収益性は違い得ます。PBRやROEだけで判断せず、資産・利益・財務の中身を調べます。
次にやってみること
- 貸借対照表で現金、設備、借入金の構成と純資産の推移を確認する
- ROE・利益の推移、同業との違いや将来の見通しを確認する
PBR1倍と清算時の受取額は違う
PBR1倍は株価とBPSが同じ水準という意味で、適正価格を保証する数字ではありません。BPS1,000円で株価800円ならPBRは0.8倍ですが、株主が清算時に1,000円を受け取れるという意味ではありません。会計上の資産を帳簿どおりの価格で売れるとは限らず、売却や清算の費用もかかり得ます。清算株式会社は原則として債務を弁済した後に残余財産を株主へ分配します。残余財産がなく、分配されない場合もあります。実際に残る額は、この数字だけでは分かりません。
低い=割安とは限らない
低PBRの理由には、将来の利益への懸念、収益性の低さや財務上の不安などがあり得ます。いずれも可能性であり、必ず当てはまるわけではありません。貸借対照表で現金・設備・借入金を確認し、利益や事業の見通しも調べます。逆に、架空のC社が株価3,000円、BPS1,000円ならPBR3倍です。高い収益性が将来も続くと期待される場合などに高くなることはありますが、期待が実現する保証はなく、期待が大きすぎれば株価が下がる可能性もあります。高PBRだけで成長企業とも割高とも決められません。
以下は運営者個人の経験で、同じ判断を推奨するものではありません。実際の銘柄選びでは、PBRを見て終わりにはしません。会社がどんな事業をしているか、利益を生み出せているか、成長トレンドがあるかを確認したうえで、PBRを参考情報として使います。PBRが低い銘柄を見つけたときは、『なぜ低いのか』を考えます。資産の中身や収益性を確認せず、数字の低さだけをお買い得と置き換えないことが、現在の自分の判断ルールです。
ROEとPERは何を見る?
ROE(自己資本利益率)は、自己資本に対してどれだけ利益を生んだかを見る指標です。継続的な収益性への期待がPBRに影響する場合はありますが、高ROEなら必ずPBRが高い、株価が上がる、という関係ではありません。ROEは一時的な利益や、借入を活用して自己資本が小さくなることでも高く見える場合があります。利益の期間と平均自己資本などの計算条件、借入金や利益の持続性を確認しましょう。
PERは株価÷EPS(1株当たり利益)で利益との関係、PBRは株価÷BPSで純資産との関係を見ます。どちらも参考情報で、両方を使っても利益や株価は保証されません。前の記事「PERの見方」も振り返れます。
BPSがゼロやマイナスのとき
BPSがゼロなら株価を割ることはできず、BPSがマイナスなら通常の正のPBRによる比較は適切ではありません。自己資本がマイナスなら財務状況を確認しましょう。PBRを使いにくいことは、企業価値がゼロという意味ではありません。赤字は一定期間の利益がマイナスであること、債務超過は負債が資産を上回る状態です。赤字でもBPSがプラスの場合があり、両者は同じではありません。
Review
この記事の理解を仕上げる
具体例で振り返り、確認表とクイズで自分の理解を確かめましょう。
具体例でイメージする
純資産に対して株価がどう評価されているかを見る場合
1株あたり純資産が1,000円の会社で株価が800円なら、株価は純資産を下回っています。反対に株価が1,500円なら、純資産の1.5倍で評価されていると考えられます。
ストロベリー食品のPBRを計算する
純資産60億円を発行済株式数1,000万株で割るとBPSは600円です。株価1,200円÷BPS600円で、PBRは2倍になります。
計算例で確認する
PBRを計算する
株価1,500円 ÷ BPS1,000円 = PBR1.5倍
株価はこのBPSの1.5倍です。
よくある質問
Q. PBRが1倍未満なら必ず割安ですか?
A. いいえ。資産を十分に利益へ結びつけられていない、業績悪化が見込まれているなど、低い理由がある場合もあります。ROEや業績と組み合わせて確認しましょう。
Q. PBRとPERはどちらを重視すべきですか?
A. どちらか一方ではなく、PERは利益、PBRは純資産という異なる視点で使い分けます。業種や企業の特徴に応じて、他の指標も含めて判断します。
読み終わったら確認すること
すべてにチェックが付かなくても問題ありません。分からない項目を見つけるための確認表です。
理解度チェック
1 / 3問
Q. 株価1,200円、BPS600円の会社のPBRは?
Resources
根拠と次の学習
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参考にした公式情報
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