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良い会社の見つけ方
気になる会社を見つけたら、事業の稼ぎ方、売上と利益、財務、リスクを調べ、会社の魅力と株価を分けて考えます。架空のストロベリー食品で、分かることと次に確認する資料を整理してみましょう。
執筆者:りょう先生
最終更新日:2026年10月31日
まずは会話でつかもう

イチゴくん
好きな商品を作っている会社なら、株を買っても大丈夫?

ピーチちゃん
商品は知っていても、会社の利益や株価はまだ知らないよね。

りょう先生
その気づきが出発点。架空の会社で、分かることと調べたいことを分けてみよう。
この記事でわかること
- 1架空企業の事業、売上、営業利益から分かることを整理する。
- 2分からないことと、その確認に使う資料を区別する。
- 3会社の魅力と株価を分けて考え、損失の可能性も確認する。
Visual guide
会社を調べる5段階
身近なサービスへの気づきを、企業分析と投資判断に変えるまでの順番です。
使う人を見る
サービスの価値
事業を知る
誰に何を売るか
数字を見る
売上・利益・財務
競争を見る
強み・弱み
株価を見る
評価とチャート
良いサービスだと感じたことは入口です。投資判断にするには、会社の数字と株価の評価まで確認します。
まずは「何をしている会社か」を理解する
気になる商品やサービスは、会社を調べるきっかけになります。まず「誰に何を売り、どこから収入を得ているか」を会社の事業紹介などで確認しましょう。ただし、商品が好きなことや会社が有名なことだけでは、利益の続き方や株価が投資先として妥当かは分かりません。以下は実在銘柄の推奨ではなく、調べ方を学ぶ練習です。
ここからは運営者個人の経験です。銘柄や売買を勧めるものではなく、同じ結果が得られることを示すものでもありません。BASEに注目したきっかけは、知人が使っていたネットショップでした。サービスがよくできていると感じ、どの会社が作っているのかを調べたことで、企業そのものへの関心が始まりました。IPOには複数の証券口座から申し込みましたが、すべて落選しました。
その後、上場後の押し目で購入し、コロナ禍に数日ストップ高が続く場面を経験しました。最後まで保有したわけではありませんが、身近なサービスを使う人の目線は、企業分析の入口になり得ると学びました。現在も、数字を見る前に『誰が、なぜ、このサービスを使うのか』を考えます。

イチゴくん
会社の数字を見る前に、自分がサービスを使う人の目線で考えることもできるんだね。

りょう先生
そう。ただし、使いやすいと感じたことだけで買うのではなく、そこから業績や競争環境まで調べることが大切だよ。
ストロベリー食品の数字を見てみよう
冷凍食品とスイーツを製造・販売する、学習用に設定した架空の会社です。 売上高は100億円、営業利益は10億円、純利益は7億円という架空の設定です。売上高は商品やサービスの売上、営業利益は売上から売上原価や販売費・一般管理費を差し引いた利益です。営業利益率は営業利益÷売上高で、10億円÷100億円=10%になります。
この数字は教材の一時点の値です。前年の売上や営業利益は設定されていないため、前年より良くなったか、今後も利益を維持できるかは分かりません。

イチゴくん
営業利益率が10%なら、前年より改善した会社なの?

ピーチちゃん
前年の数字がないから、比べられないね。

りょう先生
その通り。分からないことを残して、次に必要な資料を探そう。
考えてみよう
分かること・分からないことを整理する
ストロベリー食品は学習用の架空企業です。純資産は資産から負債を差し引いたもの。貸借対照表は、ある時点の資産・負債・純資産を示す表です。PERは株価と1株あたり利益、PBRは株価と1株あたり純資産を比べる指標です。決算短信は決算の速報資料、有価証券報告書は企業が提出する詳細な開示資料です。IRは投資家向け情報を指します。資料名は実在企業を調べる際の例です。
事業
分かる:冷凍食品とスイーツを製造・販売
不明:商品ごとの売上構成。確認先:事業紹介・決算説明資料
売上と利益
分かる:売上100億円、営業利益10億円
不明:前年からの増減。確認先:決算短信の前年同期比較
財務
分かる:総資産100億円、純資産60億円、有利子負債25億円
不明:現金残高・返済条件。確認先:貸借対照表・有価証券報告書の注記
リスク
確認する仮説:原材料価格や競争の影響
不明:実際の影響度。確認先:有価証券報告書の事業等のリスク
株価
分かる:株価1,200円、PER約17.1倍、PBR2倍
不明:今の株価が妥当か。確認先:業績予想・同業比較
資料を調べても、利益や株価を確実に予測できるわけではありません。分からないことは、無理に結論を出さず記録しましょう。
次にやってみること
- 気になる実在企業のIRページで最新の決算短信を開き、対象期間と前年比較を確認する
- 企業分析チェックシートを参考に、会社名・資料名と対象期間・分かること・不明なこと・次に見る資料を紙やメモに書く
実在企業の資料を読む順番
最初は1社の事業内容と最新の売上・営業利益を調べ、分かったことと疑問をメモしましょう。慣れてから財務やリスクへ進めます。銘柄を選ぶこと自体は購入を勧めるものではありません。① 会社の公式サイトで事業内容を調べ、「IR(投資家向け情報)」ページを開きます。② 決算内容を速報する「決算短信」の最新版を開き、売上高と営業利益を探します。
③ 対象期間と連結(グループ全体)・単体(その会社のみ)を確認し、同じ条件の前年同期と比べます。増減の理由は、会社が補足説明を掲載していれば決算説明資料などでも調べます。④ 貸借対照表(ある時点の資産・負債・純資産を示す表)で、現金や借入金などを確認します。純資産は会計上の資産から負債を差し引いたものです。返済条件などは、企業が提出する詳細な開示資料「有価証券報告書」の注記も参照します。
⑤ 有価証券報告書の「事業等のリスク」で、会社が重要と認識するリスクや対応を調べます。⑥ 株価、PER・PBRを別途確認し、同業比較では基準日や実績・予想の条件をそろえます。⑦ メモに「会社名」「資料名・対象期間・確認日」「分かったこと」「まだ分からないこと」「次に見る資料」を残します。例えば売上が増えても、その理由や利益への影響は数字だけでは分からないことがあります。
資料の構成や開示内容は企業・決算期によって異なります。見つからない項目は不明と記録し、分かる範囲から調べましょう。調査は利益を保証せず、投資しない選択もあります。
強みと、強みが続かない場合を考える
ブランド、技術、顧客との関係などは、会社の強みを考える出発点です。ただし「人気がある」という印象だけでは、競争相手や今後の利益への影響は分かりません。例えば食品会社なら、原材料価格の上昇や競合商品の登場が利益に影響するかを仮説として挙げ、会社のリスク情報や決算説明で確かめます。これらは確認項目であり、架空企業で実際に起きた事実ではありません。
会社の魅力と株価を分けて考える
架空のストロベリー食品は株価1,200円、1株あたり利益(EPS)70円、PER約17.1倍、PBR2倍という教材です。EPS・PERなどの計算には、株数などを簡略化した前提があります。PERは株価と1株あたり利益、PBRは株価と1株あたり純資産を比べる指標です。良い事業でも、株価に高い成長期待がすでに織り込まれている場合があります。指標の数値だけで割安・割高を断定せず、利益の中身や同業他社、将来の見通しも調べます。
事業や業績が良く見えても、株価が上がる保証はありません。購入価格や業績の変化によって元本割れする可能性もあります。
Review
この記事の理解を仕上げる
具体例で振り返り、確認表とクイズで自分の理解を確かめましょう。
具体例でイメージする
良い会社と買いたい株価を分けて考える
売上や利益が伸び、財務も安定している会社でも、株価が期待を織り込みすぎている可能性があります。会社の魅力と、現在の価格で投資する妥当性を分けて確認します。
ストロベリー食品を分析の順番に沿って見る
事業内容を理解したあと、売上や利益の推移、財務の安全性、競争上の強み、現在の株価を順番に確認します。『良い会社』と『今の株価で買いたい会社』は分けて考えます。
よくある質問
Q. 業績が伸びている会社ならすぐ買ってよいですか?
A. 業績だけでなく、成長が続く根拠、株価水準、競争環境、下落時のリスクを確認して判断します。
Q. 分析項目が多すぎて何から見ればよいですか?
A. 事業内容、売上と利益の推移、財務の安全性、競争上の強み、株価水準の順に、理解できる範囲から確認します。
読み終わったら確認すること
すべてにチェックが付かなくても問題ありません。分からない項目を見つけるための確認表です。
理解度チェック
1 / 2問
Q. ストロベリー食品の売上100億円、営業利益10億円だけで、前年より業績が改善したと判断できますか?
Resources
根拠と次の学習
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参考にした公式情報
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